青森松原教会ホームページ

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03日

虹に願いを

 87歳の私の様子を看に来てくれたM子から「埼玉へ帰る途中、新幹線の列車の窓から、大きな虹を見ました」と、メッセージに添えて写真が送られてきました。感動している様子が目に見えるようです。

 誰でも虹を見上げる時は、優しい笑顔になるのではないでしょうか。虹を見ると、その日一日楽しくなります。小学校の文部省唱歌に「にじがでたー、にじが出た~、空にいっぱいに、虹が出た~~」という歌がありました。とても楽しかったのを思い出します。幼稚園に行けなかったから、学校へ毎日行けるのがとても楽しかったのです。

 大人になってからは、虹に出会うことが少なくなったように思います。心に余裕が無くなったのかしらと思ったりしています。今でも心に強く残っているのは、夫が仙台の大学病院に入院し、付き添っていた時、病院の4階の窓から見た虹です。

 付き添いの方達が小声で「虹だよー」と叫びながら走って行くので、後をついて行くと、目の前に見たこともないような大きな虹がかかっているのです。驚いてしまいました。
小児病棟と同じ階だったので、子供を抱いている方も居ました。
 大学病院には難病を抱えている子供が多いように思います。手術で小腸を失くした子。8歳位なのに、身体は1歳位で、まだ歩けない子も居ます。それでも、ひと時、音の無い拍手と優しい笑顔に包まれたのを覚えています。
 私も「今、しばらく消えないで・・・」と大きな手術を数日後に受ける夫のために、虹に願いを託したくなりました。背中に左肩下から左胸へ廻り、心臓の側を通り下腹部まで1m近い傷になります。夫より私の方が緊張していました。

 聖書の創世記9章13節~14節に、虹について記されています。
「わたしは雲の中にわたしの虹を置く。これはわたしと大地の間に立てた契約のしるしとなる」
 虹は神様の栄光のお姿として、平和と暖かな愛の象徴が示されていると思います。わたしたちの目には、届かない雲の彼方にも、虹はかけられていると思います。

 8月は戦争について考えるべき月でもあります。どうぞ、非人道的な戦争などが起こりませんように・・。平穏な暮らしや、人の命が戦争に奪われませんように・・。平和は大切な人の命が礎だと思いますから・・・。
                                           (T. K.)