青森松原教会ホームページ

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10月

認知症の父の心に寄り添いたい

認知症の人は新しいことを記憶できなくなります。認知症が重くなるにつれ、それまでできていた操作もできなくなります。ストーブのつけ方消し方、湯沸かし器の操作、やがてテレビや天井灯のリモコンの使い方もわからなくなります。食べたこと、様々なできごとがあったことを忘れてしまいます。

でも、忘れるからといって、どんな対応をしてもよいのではありません。なぜなら、感情は忘れずに残るからです。それも、認知症になる前より、ずっと鮮明に・・・。たぶん、自分でも不安でいっぱいなので、自分に対する否定的な言葉にずっと敏感に反応して、心が深く傷つき刻まれるのでしょう。傷つけられた言葉や出来事自体は忘れてしまっても、傷ついた感情は残り、現に本人の目の前にあって長く尾を引きます。そんなことを認知症の父から、また家族会のお話から学びました。そんな認知症の父の心に寄り添っていきたいと思っていました。できなくなることは増えるけど、なるべく日々を楽しんでもらいたいと・・・。

感情は残るなら楽しい気持ちも長引くのではと思い、父は野山の花や紅葉の写真を撮るのが好きだったので、春には浅虫の湯の島や梵珠山麓へ、秋には八甲田山周辺へ、父と出かけました。ただ、花や紅葉を見ている最中はとても喜ぶのですが、帰りの車中では楽しんだことをもう忘れてしまい、疲れて不機嫌になるのです。どうも期待したほど楽しんだ感情は残らないのかなと思いました。でも、父が撮った写真を大きな紙に貼って、どこでいつ撮ったのかも大きな字で書いて、父の部屋の壁に貼ったところ、父がとても喜ぶようになりました。目の前で見えると、その都度、楽しいことを追体験できるのかもしれません。

とはいえ、私もいつも初心を守り続けられたわけではありません。ずっと一緒に居て同じことを繰り返されると、イラついた対応をしてしまう時もありました。

そのたびに”父の心に寄り添いたい”と心に言い聞かせる・・・そんなことの繰り返しでした。

(ペンネーム:すぬこ)こと(S.K.)

バリデーションのテクニック2「事実に基づいた言葉を使う」

認知症の人は、自分自身の感情を理解しようとしません。たいてい自分がなぜそんなことをしているのかについて、あまり関心がありません。自分の気持ちに直面すると内に引きこもってしまいます。効果的にコミュニケーションをとるために、介護者は認知症の方に対して、自分自身の感情を無理やり直視させるような質問は、避けなくてはなりません。事実を聞く質問に集中するべきです。つまり、「誰が」、「何を」、「どこで」、「いつ」、そして「どうやって」というような質問です。そして、「なぜそんなことが起こったの?」、「なぜそんなことをしたの?」などの質問は避けるべきです。「事実に基づいた言葉を使う」ことで、落ち着いてコミュニケーションが図れるようになります。
 以上、今回は「事実に基づいた言葉を使う」テクニックについてお伝えしました。
 最後に、季節の変わり目です。体調に気を付けて、ご自愛ください。(Y. K.)