青森松原教会ホームページ

青森松原教会は134年の歴史を持つ、キリスト教の教会です。

TEL:017-776-4800

 FAX:017-723-6809

〒030-0813 青森市松原1-16-27

ブログ

「スキー教室」と思い出の「お弁当」

二月初旬のこと、孫の小学校の「スキー教室」が行われました。「お弁当」が必要とのことで、当日は朝早目に起き準備しました。何を作ろうかと考えていた時に、はるか昔、60年位も前、自分の中高時代、電車通学をしていた頃の「お弁当」を思い出しました。

 朝5時半ころ起きて、台所に行った時、食卓に何も上がって無かったので、母に「今日のお弁当のおかず何?」と聞いたとき、母はニコッと笑いながら、「マズロ(待ってね)、これから畑サ行って採って来るガラ」と言って、畑の方へ行ったのです。十数分して戻って来た時には、前掛け(前半分のエプロン)の中に、ナス・ほうれん草、トマト、キュウリなど野菜が一杯入っていました。

 出来上がった「おかず」は、塩マスの焼き魚、ナスの味噌いため、ほうれん草のおひたし、卵焼き、トマトなどでした。食べ盛りの私のその日の昼食は「お弁当」プラス菓子パン1個でした。16歳で父、30歳で母と死別しましたが、懐かしく楽しい思い出がたくさんあります。その中でも前述した「お弁当」の思い出が特に強く心に残っています。

 「スキー教室」を終え、帰ってきた孫に「スキー教室」どうだった?と聞くと、まず第一声が「楽しかった」とのこと。あとは、初級者用の低い山から、何度も転びながら滑り降りて来たけれど、とても楽しかったと言う。

 ケガもなく元気に、そして何よりも楽しく「スキー教室」を経験出来たことを学校の先生方に感謝すると共に、天の父なる神さまに、心から感謝の祈りを献げました。(R.E.)

雪に閉じ込められました

2021年1月10日の日曜日、大雪で教会に行って礼拝を捧げることはできませんでした。家の前の道路を右に曲がるとプリウスが雪に埋まっていて、左に曲がるとまた別な車が車輪を雪にとられている、というような感じでした。翌11日も2軒隣の家でホームタンクに灯油を入れてもらおうと呼んだ燃料車が曲がり角の塀にびっしりついた雪のために近づくことが出来ず、長いホースを伸ばして給油するような有様でした。

 雪に閉じ込められる身になりましたので、聖書の中にも雪に閉じ込められる話はないかな?とスマートフォンを検索してみました。中東には雪があまり降らないせいか聖書そのものにはありませんでしたが、宗教改革で知られるマルティン・ルターの話が出てきました。

 宗教改革でローマ教皇に破門されてしまったルターは、ザクセン選帝侯にかくまわれ、ヴァルトブルク城の一室に身を隠しながら1年かけて新約聖書のドイツ語訳を完成させました。当時はラテン語のみしか認められていなかった新約聖書の表記をドイツ語で読めるように翻訳して民衆に広めたのです。雪ではなく世俗の権力によって閉じ込められたのだと思いました。

 話は変わります。

 1972年頃「痴呆」と呼ばれ、家の座敷牢みたいなところにいれられたり病院に入院しても徘徊しないように拘束されたりしていた認知症の患者さんたちに適切な治療をしようと「痴呆」から「認知症」へ呼称変更に関する国の諮問機関のメンバーになり、力を尽くしたお医者さんが88歳の時に認知症になりました。今年は誕生日がきたら92歳になります。若い頃先輩に「あなたの研究は最後にあなたが認知症になることによって完結する」と言われたことがあるそうですが、年月を重ねて本当にそうなってしまいました。長谷川和夫医師のことです。2020年の1月にNHKスペシャルで取り上げられましたのでご覧になられた方も多いかと思います。先生やご家族の方々にも病の身体をテレビカメラの前にさらすことに躊躇はあったそうですが、認知症の患者さんやその家族に正しい理解をして欲しいと思い取材に応じたそうです。実際、認知症になった私の母と同じ反応を示していたところも放映され驚きました。

 先生はキリスト教徒で奥様と初めて会ったのは教会で、その時奥様は小学生で、まさかその子と将来結婚することになるとは思ってもみなかったそうです。

 『ボクはやっと認知症のことがわかった』と『父と娘の認知症日記』という2冊が出版されました。もしもご興味がありましたら一読してください。(M.T.)