このテクニックは、認知症の人の不平や不満をもっとも極端な例を示してたずねることを意味します。最悪の事態を考えることによって、認知症の人は、さらに自分の気持ちを表現します。そしてそれによって、苦しみから抜け出す道を見つけることができます。
たとえば、「この食事は食べられたものではない。」と不満を言っている認知症の人に対して、「この食事はあなたが今まで食べたなかで一番美味しくないですか。」と聞きます。介護者は、この人が入れ歯が合っていないことに対する不満を表していることを知っています。そして、この人は、自分の怒りの気持ちを聞いてくれる誰かを必要としているのです。食べ物に対する不満から怒りを発散させることで、介護者は認知症の人の心配事をやわらげる手助けをすることができるのです。
以上、今回は「極端な表現を使う(最悪、最善の事態を想像させる)」につい
てお伝えしました。急に寒くなってきましたね。お身体ご自愛ください。
(Y・K)