このテクニックは、過去をたずねることによって、認知症の人が現在失ってしまったものを、過去に用いていた方法を利用して取り戻すことができます。高齢になると、困難に対処する新しい技術を身につけることが難しくなります。しかし、介護者は、認知症の人がストレスをコントロールするために、昔使っていた方法を取り戻す手伝いができます。「いつも」という言葉を使うことによって、昔の記憶を思い出すきっかけをつくります。
たとえば、「まだあなたのご主人が生きていた頃でも、いつも寝つきが悪かったのですか。」と聞きます。介護者は、本人がとうに忘れてしまった問題の対処方法を昔の記憶から引き出す手助けをすることができます。
前回のテクニック5「反対のことを想像する」と今回のテクニック6「思い出話をする」は、よく一緒に使用されます。1つのテクニックを次のテクニックにつなげることで、認知症の人がストレスに打ち勝つために、昔よく使っていた方法を思い出す手伝いができるのです。
以上、今回は「思い出話をする」についてお伝えしました。今年の夏は暑くて大変でしたね。少しずつ涼しくなって来ましたが、季節変わり目体調に気を付けてください。
(Y・K)
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