主われらと共にいます
最近の俳句ブームに乗って、私も入門歳時記を読み楽しんでいます。
四季の美しい言葉、自然と生活から生まれた言葉や知識、それらを季題に詠まれた数々の例題句などが楽しめます。
誰のどんな句があるのか、さっぱりわからない初心者の私には、いろんな句を知るための良いガイドブックとなっています。
印象に残った句の1つに、
病者の手窓より出でて春日受く
西東 三鬼
があります。
春の喜びや希望、病の苦しみや不安、作者の憐憫や願い…等のたくさんの感情が、十七音という短いフレーズにこんなにも込められ、そしてそれが誰にでも共感できる、俳句ってすごい!と衝撃を受けました。
そして私の勝手な解釈ですが、この句から、遠藤周作さんの著書「聖書のなかの女性たち」の中の「病める女」を連想しました。
新約聖書の「イエスの服に触れる女」のエピソードをもとに、病にある方々へのメッセージが書かれています。
「貴方は今夜も眠れぬ夜をお送りになるかもしれない。しかし、貴方は決して一人ぽっちではない。かつて貴方と同じように病にくるしんだこの女がカファルナウムの町にいた。キリストは彼女を決して孤独にはしなかった。かすかな一本の指先からもその悲哀を理解したのです。」
春日に伸ばされた手の先にもイエス様がいる。
作者が向ける眼差しの中にもイエス様がいる。
イエス様、どんな時も共にいてくださり、ありがとうございます。 (A.Y.)
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