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メィク・ア・ウィッシュ夢の実現が人生を変えた

メィク・ア・ウィッシュ夢の実現が人生を変えた

この本の著者、大野寿子さんの講演を聞いたのは11月15日。青森県黒石市の日本キリスト教団黒石教会においてであった。

「メィク・ア・ウィッシュ」の活動は、難病と闘う子ども達に、単にカンバレ、ガンバレと言うのではなく、病気のままでも“夢をあきらめるな!”と、その子ども達の夢の実現のために、家族の費用も無償で、準備のすべてを手配する、アメリカで生まれ、今、世界中で45万人のボランティア団体の活動である。

 この講話の中で、大野さんは、いくつもの例を話されたが、その中の一例を、講話と本で読んだ内容をおり混ぜて記したい。

 吉村和馬くんは筋ジストロフィーの患者さんである。お父さんは医者から病気のことを告げられた時、「歩けるうちに、たくさん旅をさせたい」と思った。できるだけ自力で、常に目標を立て、それを1つずつクリアさせようとした。また、お母さんは和馬くんの病気がわかった時、「もう一生、笑うことはない」と思いつめていたが、後には「どうせだったら、ええ顔して生きて行こうやないの」と笑顔で言うようになった。車イスで旅をするようになり、家族みんなの心が一つになった。

 和馬くんは小学3年生の時の作文の最後にこう書いています。

ぼくは、この病気になって神様からいろんな宝物をもらいました。それは友達とか仲間です。病気は治ってほしいけど、筋ジスはぼくのトロフィーです。

 以前からの目標であった車イスでの阪急電車沿線の旅のゴールを迎えたら、今度は阪神電車に乗り換え、大好きな阪神タイガースの本拠地がある甲子園駅をめざそう! とすでに決めていた。

 「メィク・ア・ウィッシュ」で夢をかなえられると知った時、「憧れの存在だった、阪神タイガースの赤星選手に会いたい」が和馬くんの夢だった。この夢が実現した時、  

和馬くんは赤星選手に手紙を書いていた。

ぼくは病気で走れないので、病気が治ったら赤星さんみたいに走りたいです。それから、変化球の投げ方を教えてください。応援してます。

 赤星選手は「治ったら、一緒に走ろうな!一緒に走ったる!」と。

 大野さんの活動の中で、夢をいだきながらも、その夢を実現できなかった難病の子ども達の重荷に直面した時、“神様なぜですか?”と、この問いを繰り返すことしかできなかったと言う。

 大野さんは「メィク・ア・ウィッシュ」の職を退いたあとも、その活動の“種まきおばさん”として、講演活動を続けている。この活動の原動力となったキーワードは「夢、笑顔、喜び」であり、一言で言うと、この活動の素晴らしさである。

 “はじめは「難病と闘う子ども」という限られた世界に向けての発信だと思っていたのが、大人も子どもも病気も健康も関係なく、全ての人間に関わる「生きる力」という言葉へ直結する深い活動だ、ということに気づくようになった。”と、本の後書きに記していた。

 この活動の支援の輪が、より一層拡がることを祈ります。(R. E.)

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