青森松原教会ホームページ

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自分を励まして

自分を励まして

やっと探し当てた、ユーモア作家S女史の本を読んで、次の記事にぶつかってハッとしました。

「若い頃のおしゃれは、美しく見せるのが目的。中年以降のそれは、心にハリを持たせて自分を励ますことに意味があるのです。」

この文章は、私にデイケアで出会うあの人、この人と、何人かの人のことを思い浮かばせました。デイケアに通う人々は大まかに言って年齢が近いです。私の目から見て「この人こんなことに気を使って、ご苦労さん。」と思わせられることが多々あります。

着る物については後回しにして入浴のあと、ヘアクリームで髪を整える人。コンパクトに向かって顔をパフで叩いている人が目に入ると「私には全く思いもかけないことに精を出す人も居るものだなぁ」と感心してしまいます。

私ときたら、白髪頭にブラシをかけただけのひっつめ型。抜けた歯の数が増えて歯医者にかかったら少しの説明の揚げ句に総入れ歯になってしまいました。

一番困っているのはヨロヨロ歩きを直したくて杖をつくのに、その杖に頼りたくて力の入れすぎの為に疲れ易いこと等々です。どんなに感銘的な記事にめぐり合っても全くどうにもならない体の衰えようです。

色々考えていたら、私は子供の時分の着物のおしゃれについて思い出しました。何故なのか私は赤い物が嫌いだったのです。好きな色は明るい青でした。模様には関係ありませんでした。母には2、3年毎の着物の取り換え時、どんなにか厄介をかけたことでしょう。

90代の道を生きる私には、白髪を染めたりパーマをかけたりすることは、自分の身をいじめるように思えてやる気はありませんでしたが、S女史の言葉には心を打たれました。20代の頃に周りの誰よりもパーマをかけることが遅かった私を「大和魂の権化」とからかった人が居たことを思い出しましたが、私は平穏な心境を保つことが出来ます。「人は人、自分は自分」です。

「水は方円の器に従う」

私はこの心境を持続する自信と感謝を神様から与えられていることを自任しているからです。

(K.N.)

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